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2000/01/30 23:00

小説 一覧 

現在、57冊収録。

この一覧には手動で随時追加中。最近の感想などは[小説]タグを参照ください。
blogで取り上げた本を載せています。読んだ本全部を並べてるわけではないっす。
記事の中から本の部分を抜き出して並べただけなので、感想を書いてないものもあります。シリーズ物の間が抜けてることもありますが、blogに書かなかっただけでちゃんと読んでます。

読みたいなーでもハードカバー高いなーと思ってた作品が文庫化してました。
銀行を途中退社した紺屋長一郎は地元に"紺屋S&R(サーチアンドレスキュー)"という事務所を立ち上げる。請け負う仕事(予定)はずばり「迷い犬捜し」のみ。
開業初日、旧友の紹介により早速依頼人が現れる。が、どこで話が狂ったか「探偵さんに人探しを依頼したい」という。無碍に断るわけにも行かず気力も湧かずにいるところに、探偵に憧れを持つ高校時代の後輩と二人目の依頼人が訪れる。次の依頼は「古文書の由来を調べて欲しい」。これら二件の依頼は調査を進めるにつれ少しずつ絡み合っていく。果たして事の全体像は?
私、所員のハンペー、チャットなど視点を切り替えながら話が進んでいきます。いろいろな側面をそれぞれ違った視点から依頼の用件に接していくことで事件の真相に近づいていくのに緊張感があり楽しめました。クライマックスでは背筋がゾワゾワします。
(2008/3/9)

「空飛ぶ馬」に続く文学部の女子大生と落語家の円紫師匠の周りの人々が織り成す日常系ミステリの2作目。謎解きでは前作に続き円紫師匠の洞察力と温かさが、日常生活では「私」の成長が感じられます。
(2008/3/9)

1627年のドイツ、2022年のシンガポール、2007年4月の日本という3つの世界が奇妙に絡み合った物語。世界を結ぶのは少女という概念。
現代社会の「少女」がどのようなものなのか。魔女狩りで揺れる17世紀ドイツと社会が成熟しきった2022年のシンガポール、そして現代の日本に、まるで世界を操る誰かにより「少女」を3つの箱庭に置くかのように登場させて「少女という生き物」を浮かび上がらせている。3つの物語で描かれているモノのコントラストが鮮やかです。
(2008/3/7)

暗号解読 下巻 (新潮文庫 シ 37-3)
(2007/6)
サイモン・シン

暗号の歴史や仕組みを紐解く。暗号は古代ギリシャの時代から秘密を守るために使われてきている。文字を入れ替えたり、特別に作った表を使ったり、と様々な方法で暗号が作られれば、そこから重大な情報を引き出そうと暗号を解こうとする人たちが現れる。その知恵比べは歴史の中の要所において、大きな影響を与えている。暗殺計画の密書を解読されて処刑された女王、世界大戦中に大きく発展した暗号機と解読技術などなど。
この本では、暗号の発展や解読技術の発見・解説、暗号が歴史で影響を与えた事件などが、時代の流れに沿って丁寧に解説されています。下巻では暗号解読と似ているとして古代文字の解読や、現在ネットワークで広く使われている暗号技術、将来実現するであろう量子コンピュータによる暗号解読と量子暗号まで解説されています。暗号解読技術の説明がとても詳しく丁寧なのが面白いです。簡単な暗号では解読の練習問題も付いています。
軍事、政治、ネットワークなど暗号は欠かせない存在ですが、実際どのように使われているか知る機会はほとんどないと思います。暗号に関する技術はそれが現役に使われているときは全く秘密にされてしまうのが当然。その後も、公表されることはあまりなく時間の流れに埋もれていくばかりです。そのような暗号技術にスポットを当てている点が知的好奇心をそそります。いろいろな学問やアイディアを用いながらの暗号解読、よく知られた歴史上の事件に暗号技術が影響を与えていることなど面白い話が目白押しでした。特に第2次大戦の頃にドイツで発明されたかの有名な暗号機エニグマとその解読、下巻最後に紹介された、量子力学的に絶対に解読が不可能な量子暗号の話題が最も面白かったです。
本の見た目は威圧感がありますが、とても読みやすかったです。オススメ。
(2008/3/6)

クールでちょっとずれてる死神が主人公の物語。死神の「仕事」は、対象となる人間の近くで1週間調査を行い、人の死の可否の判断をすること。人間の生死にあまり関心がない死神たちは淡々とその仕事をこなしていく。人間界で彼らが興味を示すのはミュージックだけで、レコード屋の試聴がお気に入り。
死神・千葉の仕事6回分の物語です。死神という存在が異様なはずなのに、人間界の様子がリアルに描かれているためあまり違和感がないような感じ、「死神ってその辺にいてもおかしくないよね?」と感じてしまいます。死神が人間の言葉を中途半端にしか知らないため、ちょっとずれた勘違いをしているところがなんとも愛嬌があります。
6編読みきると、それぞれの話に伏線が張られていることに気づくようになっているのが楽しい。また、他の伊坂作品同様、他作品とのリンクもあります。あの話のあそこであんなことしてたあいつが、あの物語の彼だと、解説を読んでやっと気づいたのがちょっと悔しい。
(2008/3/6)

高校の芸術棟に壁男という幽霊とその幽霊に殺された生徒の霊が出るらしい。吹奏楽部は演奏会に向けて練習しなければならないのだが、噂におびえた生徒が練習に来なくなってしまった。幽霊がいないことを暴く必要に迫られた吹奏楽部部長と葉山君が張り込みをしていると、本当に噂どおりの幽霊が現れてしまう。幽霊の噂の謎、正体を暴くためににわか高校生探偵団が奮闘する。トリックとかは練ったのでしょうが、登場人物の特徴があまり生かされず賑やかしになってるような気がします。微妙。
ラノベっぽいです。
(2008/2/17)

世界最大のつり橋であるA大橋を支えるコンクリートの塊―アンカレイジ―の中には国家機密で「バルブ」と呼ばれる居住空間が作られていた。バルブの中で数日間生活する実験として大橋建造に関わった6人がバルブ内に入ったが、管理していたコンピュータが誤動作しバルブは外部と孤立した密室となってしまう。その中で一人ずつ関係者が殺されていく。そして残ったのは2人。お互いどちらかが犯人と思っている状況で大きな事故が起こる。
物語は主に、大橋建造の中心となった盲目の博士、勅使河原潤とその助手である森島由佳の視点で進められる。同じ事件を見て(勅使河原は見れないが)聞いていくに連れ謎が深まっていく。生き残った2人はこの事件をどう捉えるのか。繰り返すどんでん返しの末にたどり着く隠された真相は。
また一人と殺され減っていくときにお互いを犯人であると疑いあっているシーンは緊迫感がありました。
(2008/2/17)

中学二年生の一年間で、あたし、大西葵十三歳は、人をふたり殺した。
アル中の義父と育児放棄気味の母、上っ面の付き合いの友達。うすっぺらい絆に傷つき心がぐらついたときにふと現れた読書好きの宮乃下静香。葵と静香がお互いの境遇を話して同士として認めあった時、二人による必死の抵抗が始まる。
主人公が中学生であり、社会の中では弱者。弱者ゆえに必死すぎるほどに境遇に抗おうとするところに、とりかえしのつかない儚さがあります。
昨日電車で隣に立ってた人もこれを読んでました。
(2008/2/17)

高校野球界のスーパースターがガソリンで焼き殺されるというショッキングな事件を蓮見探偵事務所と被害者の弟、そして探偵事務所で飼われている元警察犬のマサが追う。犬の一人称視点で描かれていてとても面白く読めました。こういう犬が欲しいわぁ(笑)
読み終わってから宮部みゆきの長編デビュー作と知りました。
(2008/2/3)

ミステリの短編集です。短編なので他の本の合間にちまちま読んでました。
将軍の夫人が外国からのゲストに送った(送ってしまった)恋文が盗まれた事件を追う「盗まれた手紙」、広島カープファンの高校探偵部副部長が人間消失の謎に挑む「霧ケ峰涼の屈辱」、民俗学と惨劇が織り交ぜられた「憑代忌」が気に入りました。
(2008/2/3)

SFの短編集。
ニューロドロイド(人間の脳による思考をするアンドロイド)が音速で動き戦闘するところをニューロドロイドの視点から描いた物語が新鮮でした。思考回路は体の動きに合うように加速化されるため、空気は水のように大きな抵抗を持ち慣性がとてつもなく大きく感じられる世界に変わります。なるほどと頷きながら読みました。
解説で論じられてるヲタネタのレベルが高すぎて理解できないww
(2008/2/3)

引きこもり探偵-鳥井と鳥井をサポートする坂木の日常系ミステリ3冊目。
動物園で野良猫の虐待事件が頻発しているという話を持ちかけられた鳥井と坂木は、動物園まで出かけて様子をうかがう。そこで坂木は以前、鳥井をいじめていた人間と出会ってしまいショックを受ける。動物園で鳥井が気付いた事件の真相と鳥井の過去はつながってしまうのか。また、鳥井の鋭い目が気づいた動物園で働く人たちの感情の揺れとは。
このシリーズも最終巻となり、鳥井が引きこもりを完全克服して大団円!とまではさすがに行きませんが、鳥井を囲む仲間たちはそれぞれ新たな一歩を踏み出しています。ラストの坂木が鳥井から「卒業」するシーンは読んでるこちらまで胸が苦しくなってきます。いろいろ書きたいけど書けない。たぶん人生経験が足りないんだ(笑)
日常系ミステリとしておきながら、物語の柱となるのは人の心と人と人のつながり。心が温かくなるおもしろいミステリシリーズでした。
(2007/12/25)

中学時代にクラス全体でのいじめを受けていた廣吉が復讐をしているらしい。過去に受けたいじめに即した復讐をクラスメイト一人一人に着々とこなしている。次の犠牲者は誰か。次は何が起こるのか。ちょっと青臭いサスペンスミステリです。
光也と亮太を中心に廣吉の暴走を止めようと東奔西走する。廣吉の尻尾を掴んで追い詰めたと思っていると…。何が狂い始めだったのか。
(2007/12/25)

存在がほのめかされつつも読むことのできない幻の本「三月は深き紅の淵を」をめぐる物語。
一部の人にのみ配布され、たった一人に一晩だけ貸すことができるという不思議なルールがあり、最終的にはほとんどが回収されてしまった謎の本。その本に関わる人々を4つの面から描いています。「麦の海に沈む果実」とリンクしています。
(2007/12/25)

中学のときの夏休みの課題図書だったのだがその当時は何がなんだか分からなかった。そのときは推理小説とは書いてあるものの登場人物が日常についてグダグダしゃべってるような印象しか受けなかったのです。当時の読解力のしょぼさがうかがえる(笑)
日常系ミステリを好んで読むようになった今、読み返してみるとなかなか面白いじゃないかと。ちょっとした不可解な謎の裏にある、良くも悪くも人間味に溢れるエピソードが物語の中心になっています。メインの登場人物は文学部の女子大生と落語家の円紫師匠。話の中に散りばめられた文学の話や落語の話題も自分の知らない世界を垣間見るようで楽しめました。
(2007/11/20)
ごたごた気流 改版
星 新一 (2007/09/25)
角川書店

小学校のころからのファン、星新一の新刊です。星新一は10年前に亡くなっていますが、どこから話を持ってきたのでしょうか。
中身は、まさに星新一、という短編が詰まっています。話がうまくループしたり痛烈な皮肉が混ぜてあったり、久しぶりに読んだ星新一で「あゝこれこれ」と呟きながらあっという間に読んじゃいました。
星新一のショートショートを読むと、日常にほんのちょっとだけトリックやSF要素を混ぜるだけでこんなにもユーモアに富んだ珍妙な世界ができるものかと感心させられます。こういう山椒のようなSFが好きなので、本格的な王道SFモノはどうも進みません。「ハイペリオン」は初めの数ページでドロップアウトしてしまっています(笑)
(2007/11/04)
さよなら妖精
米澤 穂信 (2006/06/10)
東京創元社

再読。日常系ミステリ(?)
1991年、平凡に過ごしていた主人公と遠い国からはるばるこの町にやってきた少女マーヤとの偶然の出会いが主人公の生活を変えていく。好奇心旺盛な彼女の目に映る日常は謎に満ちていた。彼女が母国に帰った後、主人公たちは最大の謎解きに挑むことになる。
ただのミステリでもない、ただのボーイ・ミーツ・ガールでもない。謎解きが終わった後、物語りはドラマティックに終わる。人と出会い、お互いのことを思いやり、生き方を考えて、幸せを祈って別れる。痛々しく切り込んでくる物語です。
(2007/11/03)
黄昏の百合の骨 (講談社文庫 お 83-5)
恩田 陸 (2007/04/13)
講談社

「麦の海に沈む果実」の続編にあたる作品。
『青の丘』を出てイギリスに留学していた理瀬は、階段から転落死した祖母の遺言に従い祖母の家である白百合荘に戻って暮らしている。同居人の奇妙な姉妹は表面上は何事もないように過ごしているものの、姉妹は近所の人たちから「魔女の家」と言われているこの白百合荘の秘密を探っている。強い百合の匂いが満ちたこの館の周りで中毒死や失踪事件などミステリアスな事件が起こる。利害関係・人間関係が絡みあい狂気に満ちた事件の真相が明かされる。
「麦の海」を読んでなくても面白いと思いますが、読んでからのほうが理瀬の生い立ちや背景などを踏まえて更に楽しめると思います。
(2007/10/16)
スキップ (新潮文庫)
北村 薫 (1999/06)
新潮社

「ターン」と並ぶ、時と人を題材にした作品。
主人公の一ノ瀬真理子はふとしたときに17歳の秋から25年後の春まで時間をスキップしてしまう。25年の間に身の回りのものは様変わりし、自分は姓が桜木に変わっていた。何とか戻れないだろうかと思いながらも、この世界で何とか生活をこなさなければならない。"元"高校2年生なのに3年生の国語の教師をしたり、演劇部の顧問をしたり。
過ぎた時間は戻せない、という当たり前のことがこんなにも残酷だとは。乗り越えていくためには「今」という時を大切にしなければと。それに、少し前向きになるだけでここまで強くなれるんですね。20年後にもう一度読みたい本。
(2007/10/16)
点と線
松本 清張 (1971/05)
新潮社

有名どころ。電車のダイヤを巧みに利用し目撃者を作った、というネタだけ知ってたけで読んだのは初めてです。犯人のアリバイをいかに暴くかという時間に挑むミステリです。探偵役の警部補が悩んで聞き込みして資料を漁って念入りに作られた犯人の作戦を切り崩していきます。
物語が割りと淡々と進んでいく印象でした。正直なトコ、有名どころだから期待しすぎたのか「こんなものか」という感想です。犯人がアレを利用してアレコレしたであろうことがすぐに浮かんだのに、舞台になった昭和30年代ではあまり一般的ではなかったのでしょうか。時代のギャップにちょっと歯がゆい思いをしました。
(2007/10/7)
愚者のエンドロール
米澤 穂信 (2002/07)
角川書店

文化祭に出展するクラス製作のミステリ映画。脚本係が入院し、映画は製作途中で途切れてしまった。ミステリ映画の解決のために千反田えると折木奉太郎(2人とも変換できねー)が所属する古典部メンバーが倒れた脚本家の変わりに結末探しに協力していく。
ミステリ映画を見て考えるだけでなく、製作に携わったスタッフと接触し謎に挑んでいく。果たして結末は生み出されるのか。 また、事の黒幕(?)はあなたですか(笑)
(2007/10/4)

超過疎化に沈みかかっている牛穴村と倒産直前の広告会社ユニバーサル広告社が手を組んだ最弱コンビが、村おこし活動に立ち上がった。少ない予算、村の現状からユニバーサル社が提案したやぶれかぶれの奇策とは。
宣伝活動から引き起こされるドタバタ劇が面白おかしく、時に皮肉を織り交ぜ軽妙に描かれています。ひと騒動収まった後、また牛穴村は喧騒に包まれる日が来るのでしょう。
(2007/10/1)
仔羊の巣 (創元推理文庫)
坂木 司 (2006/06/17)
東京創元社

ひきこもり探偵シリーズ第2弾。ひきこもり人に心を開けない鳥井が、鳥井をサポートする坂木の身の周りの謎や疑問を解明していくミステリ。同僚の女性のおかしい様子は何が原因か、駅で見かけた少年の真意は、坂木が街中で受ける嫌がらせの真実は。
今作も物語が進んでいくに連れて登場人物が増え、ちょっとずつ賑やかになっていきます。それにあわせて鳥井の状態も良くなって行って・・・るのかな(笑)
(2007/10/1)
ロマンス小説の七日間
三浦 しをん (2003/11)
角川書店

主人公のあかりは海外ロマンス小説の翻訳の仕事をしていてボーイフレンドの神名と半同棲生活中。歯の浮くようなあま甘のロマンス小説の締め切りに焦るところに、神名がひょうひょうと「仕事辞めた」と帰宅してくる。神名の行動に振りまわされ混乱するあかりは、自分のいらだつ気持ちを仕事の翻訳にぶつけてしまう。原作と離れ自由に流れ出す物語の描くものは。
まったく違う世界の物語が互いに影響しあいながら展開していきます。主人公の心情が、創作された物語に反映されているのが面白いです。
(2007/9/11)
氷菓
米澤 穂信 (2001/10)
角川書店

「省エネ」をモットーとする高校生の主人公が、何の由縁か入部してしまった古典部のメンバーと日常のちょっとした謎を解いていく青春ミステリ。「いちごタルト事件」と「トロピカルパフェ事件」の作者のデビュー作です。
大きな事件は起こりません。ホントにちょっとしたことに、好奇心旺盛な女の子、千反田さんの「わたし、気になります」の一言で謎解きに転がっていきます。ただトリックはちょっと安易な感じがしました。「やっぱりそんな感じか」と思ってしまうぐらい。「?」と思ってしまう設定があったり、主人公の思考に飛躍があったりというように感じましたが、個人的には許容範囲。ラストに明かされるこの本のタイトルに関してはちょっとうなりました。
青春ものとしても、「省エネ」と称して積極的な活動をしていなかった主人公が少しずつ成長していき、ラストの手紙でよくまとめていると思います。ミステリとしては物足りない感じもしましたが、物語として楽しめました。
(2007/9/9)
グラスホッパー
伊坂 幸太郎 (2007/06)
角川書店

妻を殺された鈴木は、車で轢いた相手に復讐をするためにその男の会社に派遣として勤めていた。いつか復讐を、と思っている矢先目の前で男が車にはねられた。どうやら「押し屋」という殺し屋が関わっているらしい。鈴木は押し屋の家まで尾行する。また、殺し屋「業界」で各々の方法で仕事をしていた、「鯨」「蝉」もそれぞれの思惑を胸に「推し屋」を追い始める。
伊坂流の、登場人物が徐々に交錯して行く展開が爽快です。そして、また出てきました「言葉を話すカカシ」(笑)
(2007/9/7)
ターン (新潮文庫)
北村 薫 (2000/06)
新潮社

交通事故を起こした瞬間、誰もいない空間に飛ばされてしまった主人公。毎日ある時間になるたびに、時間が「くるりん」と戻ってしまい何事もなかったかのようになってしまう世界。たった一人の世界を彷徨っているところにある日、電話がかかってくる。相手は誰? どうやら他の人たちは普通の日常を送っているらしい…?
読み始めると、主人公一人しかいない場面なのに誰かとの会話調になっていて不思議に感じると思います。これは何なんだろうと気になって読み進めていたら物語の世界観に一気に引き込まれていきました。
(2007/7/21)
麦の海に沈む果実
恩田 陸 (2004/01)
講談社

全寮制の学園「青の丘」に2月の末に転入した理瀬。ここでは3月以外の転入生は魔女として破滅をもたらすといわれている。閉じられた学園では風変わりな学校行事が行われ、生徒が失踪する事件が起こる。「青の丘」を牛耳る校長が何かを企んでいるようにも見える。学園での生活を続けていく過程で理瀬は自分が徐々に不安定になっていくのを感じる。そして。
夢想家っぽい主人公・理瀬の心情描写や学園内の設定が巧みで引き込まれるようにして読んでいました。若干、ラストがあっさりしているような印象を受けましたが、自分なりに納得がいき、それを知った上で読み返しても深みがあってとても楽しめました。青のコサージュのエピソードが切なくて心をえぐってきます。
(2007/6/23)
陽気なギャングが地球を回す
伊坂 幸太郎 (2006/02)
祥伝社

嘘を見抜ける男、スリの達人、演説好き、正確な体内時計を持つ女。4人がいつもどおり、手際よくコトを済まし逃走中、ふとした事件で「売り上げ」全額を失ってしまう。
事件は偶然起こったのか?女の挙動不審は?死体発見?などなど多数張り巡らされた伏線で謎解きが楽しめる本です。この本でも、胸につかえてたものがスーッと流れる爽快感は健在です。
どうでもいいんですが、この本、他の文庫本より若干背が高くて普段使ってるブックカバーに収まりませんでした。あまり見ない出版社だしね。
(2007/6/10)
オーデュボンの祈り
伊坂 幸太郎 (2003/11)
新潮社

現代人の誰も知らない島。思考ししゃべるこのできるカカシ。一風変わった島の住人。そこに運ばれてきた主人公。島の言い伝え「島に足りないもの」とは。殺されたカカシは何を訴えるのか。
現代社会から切り離されたともつながってるとも言いかねる島で起こる不思議な事件。主人公が歩き回り、島の人たちと話し、いろいろなからくりが転がっていき、島の謎が解明されていく。
「何なんだろう?」と思いつつも舞台の島で一緒に歩き回っているような気分で読めました。謎が解けてきたときの爽快感は「伊坂マジック」とも言えそうなあの感じ。
解説を読むとなにやら他の小説と微妙にリンクしてるところもあるらしく、以前に読んだ「ラッシュライフ」「重力ピエロ」「アヒルと鴨のコインロッカー」を読み返してみようと思っています。
(2007/5/22)
青空の卵
坂木 司 (2006/02/23)
東京創元社

ひきこもりプログラマー鳥井とその親友の坂木。坂木が鳥井を外の世界に連れ出そうと、身の回りの不思議なことを、頭の切れる鳥井に投げかける。鳥井が描き出す推理と人間模様が面白いミステリです。
短編が5本入っていますが、進むに連れて以前の話の登場人物も話に加わるようになっているのが特徴です。鳥井の閉ざされていた心が開くように人間関係が広がっていくのが気持ちのいい作品でした。
(2007/5/12)
砂の城の殺人 創元推理文庫
谷原 秋桜子 (ショウコ) (2007/03/10)
東京創元社

シリーズ3作目。今回の美波のアルバイトの舞台は「廃墟」です。廃墟撮影の助手のアルバイトで行った先で次々と雇い主の肉親が・・・。途中まで読んでて、失礼ながら「ちょっとワンパターンかな」と思ってたら、どっこいの展開で今回も楽しめました。
ミステリの感想は、口を滑らせると問題なので書きづらいです(笑)
(2007/4/26)
フェイク
楡 周平 (2006/08)
角川書店

夜の銀座をめぐるマネーゲーム。さまざまな人間関係の間のその顔は果たして本当の顔?それともフェイク? 物語的にも面白く、また夜の銀座や競輪など知らなかった世界を垣間見ることもできました。
(2007/4/22)
語り女たち
北村 薫 (2007/03)
新潮社

海辺の町に部屋を借りて、訪れてきた女の不思議な体験談を聞く。さまざまな女の語る話はちょっと不思議な物語。17色の絵の具で色とりどりの異空間を描き出します。
(2007/4/22)
春期限定いちごタルト事件
米澤 穂信 (2004/12/18)
東京創元社

夏期限定トロピカルパフェ事件
米澤 穂信 (2006/04/11)
東京創元社

「春季限定」を読んでこのシリーズの空気に飲まれ、今日「夏季限定」を買ってきて一気に読み上げてしまいました。
恋愛関係でも依存関係でもなく、「小市民」を目指すために互恵関係を結んでいる高校生の小鳩常悟朗と小山内ゆき。そして小鳩の友人、堂島健吾を含めた3人が日常に潜んだ謎や事件と関わっていく本格ミステリ。
小鳩君と小山内さんの「互恵関係」が絶妙で、この物語に流れる不思議な空気を作り上げています。

形態は短編集のようになっていますが、それぞれの話の伏線を掛け合わせて「連作長編」としての大きなミステリも仕掛けられてます。
もちろん一話一話もしっかりと組み立てられていて、謎や事件のバラエティ・さりげなく張られている伏線・それから導かれる論理的な解決と短編としても楽しめます。読者に挑戦するような記述もあり、思わず登場人物と一緒に考えてしまいました。

「春季限定」は小鳩君中心、「夏季限定」は小山内さんオンステージといったところでしょうか。「春季限定」で思わず登場人物に感情移入してしまい、「夏季限定」に流れる大きなミステリの結末に衝撃を受けました。
キャラクター重視で物語を楽しむことも、純粋にミステリを楽しむことも出来る小説です。どちらも美味しくいただくのがいいですよ、甘いものなら。<小山内スイーツセレクション・夏>はりんごあめより甘く、グレープフルーツのシャルロットより酸っぱいのです。

シリーズの続きで「秋季限定」や「冬季限定」も出るのだろうか。このまま続きが出ないでほしいという気もある。でも出るなら絶対に読みたい。シリーズとしては大きな飛躍が必要かもしれないが、それを乗り越えられるのならば次回作も読み応えのあるものになるだろう。
(2007/3/28)
光の帝国―常野物語
恩田 陸 (2000/09)
集英社

龍の館の秘密
谷原 秋桜子 (2006/12/21)
東京創元社

ねじの回転―February moment (上)
恩田 陸 (2005/12)
集英社

ねじの回転―February moment (下)
恩田 陸 (2005/12)
集英社

天国からの道
星 新一 (2005/08)
新潮社

よく時間移動が絡む物語で描かれる設定では、「歴史はどこかでつじつま合わせをして行き着く先は変わらない」というものと「それなりの影響がでた世界になる」というものがあります。前者は、つじつま合わせの時間中を観察すれば変わった歴史があるし、手を加える時間が元時間に近づくほど苦しくなる(5秒前の世界に行って自分を銃殺したら?とか)という問題があるし、後者は影響がでたら改変を加えた(後の時間帯の)者はどうなるのかという疑問が残ります。

先日読んだ本、「ねじの回転(上・下)」恩田陸 では過去の歴史を改変した後、現代社会でHIDS(historical immune deficiency syndrome)という病気が流行する、という様子が描かれていました。
星新一のショートショートにもタイムマシンの発明者が過去の自分を撃ち殺して「時間のごみ箱」に閉じ込められるという話もありました。

逆らえない時間の流れに逆らえる日が来るのか、逆らったらどうなるのか、知りたいけど恐い、でも知りたい、人間の知的好奇心をとても刺激する話題で、もしかしたらそれを実現できる手段・方法が生み出されるかも知れません。
(2007/2/12)
僕と先輩のマジカル・ライフ
はやみね かおる (2006/12/22)
角川書店

大学入学したての主人公と幼馴染とアパートの不思議な先輩の日常系ミステリ。
(2007/1/29)
アヒルと鴨のコインロッカー
伊坂 幸太郎 (2006/12/21)
東京創元社

2つの時系列で進んでいく物語。その時間がぶつかるとき、予想もしなかったことが明らかになる。読了後に爽快感が残った。
(2007/1/29)
本格推理委員会
日向 まさみち (2006/12/22)
角川書店

ミステリなんだけど一味違った感じです。
(2007/1/29)
重力ピエロ
伊坂 幸太郎 (2006/06)
新潮社

2階から春が落ちてくる。おもしろい。
(2006/12/17)
ラッシュライフ
伊坂 幸太郎 (2005/04)
新潮社

エッシャーの階段の絵から始まる話。おもしろい。
(2006/12/17)
ドミノ
恩田 陸 (2004/01)
角川書店

いろんな人生がドミノのように。ドタバタしてて面白い。
(2006/12/17)
神様のパズル
機本 伸司 (2006/05)
角川春樹事務所

宇宙を作ってみる卒論を書く主人公。SFチック。ラストがうーん。
(2006/12/17)
失はれる物語
乙一 (2006/06)
角川書店

乙一ワールド
(2006/12/17)


サブカルチャーに憧れ管理社会からの大脱走。現代の言葉や製品などが随所にちりばめられている。おもしろい。
(2006/12/17)
時をかける少女 〈新装版〉
筒井 康隆 (2006/05/25)
角川書店

映画のCMを見て買ってみた。朝比奈みくるではない。
(2006/12/17)

荻原 浩 (2006/02)
新潮社

口コミで情報操作ができる現代の連続殺人。女子高生の噂から生まれたレインマンとは? おもしろい。
(2006/12/17)

混迷する日米外交の展開に読んでるこっちが息切れ。停滞中。
(2006/12/17)
ハイペリオン〈上〉
ダン シモンズ (2000/11)
早川書房

SFの名著(らしい)。積読状態
(2006/12/17)
鳥人計画
東野 圭吾 (2003/08)
角川書店

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